働き始めや新型コロナ、最低賃金より低い給料ってこれは仕方ないですか？

今年も10月に最低賃金が上がりました。最低賃金額が引きあがることによって、直接に賃金に影響が出る人の割合が年々高くなっています。

そのため、雇い主がこんなことを言います。

• 景気が悪いから最低賃金より下でないと雇えない。
• 仕事ができるようになるまで、最低賃金より低い額で働いてもらう。
• 新型コロナが収まるまでは、少し我慢してほしい。
• みんな頑張っているから、あなただけ1人特別扱いはできない。
• 勝手に辞めるのだから、最低賃金しか払わない。

何があっても最低賃金

最低賃金は、労働者の生存権を守るとても大事なルールです。

そのため、使用者と労働者が最低賃金の金額より低い契約を結んだとしても、その部分は無効とされ、最低賃金額で上書きされることになります。

月給制も歩合制も

賃金が時給で払われていない場合でも、最低賃金は守ってもらわなければなりません。

月給制や年俸制、歩合給で払われている人は、時間あたりの金額を計算して比較します。

最低賃金額以上かどうかを確認する方法ー厚生労働省

労働基準監督署へ

最低中人を下回る賃金しか出してくれない場合、計算ミスという可能性があるので、まずは使用者に請求をします。

それでも払ってくれないという場合は、意図的に支払っていないということになります。

給料明細、振込のわかる銀行通帳、タイムカード等、持っていけるものはすべて持って、近くの労働基準監督署へ行きます。

労働基準監督署に赴いて用向きを話し、このことについて申告します。

労働組合のこと

このような手順を踏んで労働基準監督署を利用することで、あなたの件が解決するのであれば、それはそれで問題ありません。

ですが、残念ながらそれで解決しないこともあります。申告した後で、使用者との仲が険悪になることもあります。また、使用者が同じことを繰り返すという場合もあります。

大きく捉えると、この社会の中で最低賃金を守らなければならないということが、共通認識にならなくてはいけません。雇用について規制を緩和すれば良いという考え方がある限り、最低賃金を守らない使用者はたくさん生み出されます。

労働条件の下限は法律で支えることはもちろんのこと、労働条件全般については、社会全体の中で労使のバランスを取らなければいません。これは法律ではできません。そのためには、労働者が結集をして、労働組合を活かしていく取り組みが必要です。

日本の労働者のうち、5人に1人以下しか労働組合に加入していません。その中には、大きな企業の中で自動的に加入させられたという人もいます。

道のりは遠いかもしれませんが、次世代のために、ぜひあなたも労働組合に加入してください。