夏休み中にアルバイトをしようという学生も多くなります。そのアルバイト先が、ブラックバイトの可能性もあります。
そのときどうしたらいいか紹介します。
ブラックバイトとは
ブラックバイトとは、労働法に違反するような働かせ方をしたり、学業との両立を阻むような働かせ方をする学生バイトを指します。
具体的には、
- 不当に解雇する。
- 最低賃金より低い金額で働かされる。
- 年次有給休暇を取らせない。
- サービス残業させる。
- 途中休憩を与えない。
- シフトを一方的に増やす。
- シフトを一方的に減らす。
- テスト期間中もシフトを減らさない。
というようなものを言います。
悩む原因
ブラックバイトにあったとき、いろいろなことを考えて悩みます。
まず、その悩みを整理してみましょう。
無理矢理辞めたらどうなるかです。次の仕事場を探さなければいけませんが、新しい仕事や人間関係に慣れるまでの時間がかかります。また、次のアルバイト先が通える範囲にあるとは限りません。つまり、それはそれでリスクがあります。
一方、辞めなかったら辞めなかったで、嫌な毎日を過ごすことになります。収入や学業のための時間が減るのなら、学業にも影響が出ます。授業料や生活費のためにバイト代を充てているのなら、そうした悩みも発生します。
もちろん、こうした悩む原因を天秤に掛けて、どれが一番リスクが少ないか考える方法もあります。
しかし、もう一つの道があります。
たとえば、にいがた青年ユニオンのような地域にある労働組合に相談・加入して、団体交渉を持ちかけることです。
労働組合の力はすごい
労働組合は、教科書に出てきた言葉で、いままでの自分の生活とはあまり縁がなかったことでしょう。また、労働組合のパワーについても実感したことは、まずないはずです。
しかし、ブラックバイトについて、労働組合の力は強力です。
例えるなら、爆裂魔法をぶっ放すぐらいでしょうか。
ブラックバイトでなぜ、あなたが弱い立場に置かれるかといえば、まず、労働者だから。次に、学生だからです。
労働者は、常に事業主に対して弱い立場になります。雇用契約上は対等ですが、事業主は少数で、労働者は多数です。そのため、労働者どうしが争ってしまうと、事業主は「お前はいらない」と言ってしまえるわけです。
もう一つは、学生なので年下です。社会経験もあまりありません。ですから、「こんなものなんだろうか」「先輩が言っているのだから社会ってこんなものなんだろう」と思わされてしまいます。事実、そういうふうに洗脳されてしまって、ずっと学業よりバイトを優先させてしまって、酷い目にある学生がいました。
さて、労働組合に加入することによって、この2つを同時に吹き飛ばします。
事業主と労働者だった争いは、会社と労働組合という集団戦に変化します。もちろん、労働組合には他にも組合員がいるので、あなた一人ではありません。社会経験豊富で、労働法に詳しく、いっしょに怒ってくれる人たちがいます。
個人の場合、たとえ事実であったとしても、会社で起きた事実を書いたビラをまいたりすると、営業妨害で訴えられる可能性があります。SNSでも同じです。データは消えない以上、これは大変危険です。
一方、労働組合は、そうした営業妨害が業務です。ブラックバイトをさせたことに対して団体交渉を持ちかければ、会社は交渉の席に着かなければなりません。もし席に着かなければ労働委員会に連れて行かれ、裁判所で賠償問題として扱われます。席に着いた会社は、団体交渉の席でウソをついてもいけませんし、誠実に応対しなければなりません。もちろん、これをやらなければ労働委員会へ連れて行かれます。
交渉で妥結しない場合、労働組合は市民のみなさんに悪事を働く会社があることを宣伝したりします。こうした営業妨害は、刑事的にも民事的にも責任を問われません。
このような法律と圧力があるので、会社は誠実に向き合わなければなりませんし、もし違法なことをしていたのなら、正さなければなりません。
ためらいもわかります
違法なことをされていても、泣き寝入りしている学生が大半であることは事実です。私もブラックバイトのことを大学生に講義の一環として話をさせてもらう機会がありました。明らかに違法なことをさせられていた方がいたのですが、やはり使用者に言うのはためらわれたようです。
ある一線を越えないと、踏み出せないこともわかります。お願いとしては、その一線をあまり下げないでほしいと思います。なぜなら、後輩たちも、あなたたちのお子さんの世代の人たちもおなじ目に遭うからです。
最後に、にいがた青年ユニオンのような労働組合があることは、忘れないでください。
ブラックバイトは悩む前に相談を
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