こんなことがあったそうです。
一緒に働いていた人が急に辞めることになったそうです。残りの有給休暇を全部消化すると1ヶ月ほどになります。上司は嫌な顔をして、「あの人は常識外れだ」と言いふらしています。
同じ職場の人が、陰口を言っていることはとても不愉快です。
その上司にとっては、突然の退職の届け出と有給休暇を何十日も一気に使われることに対して、いらついているのでしょう。
ですが、ある労働者がその会社で働き続けるかどうかは、労働者の選択です。もし、会社がその人を引き止めたいと思ったら、労働条件を良くすればいいだけのことです。
また、有給休暇が1ヶ月分も残っていたということは、計画的に休みが取れていなかったことを意味しています。こういうご時世なのに、休みが取れないような仕事をさせていた会社にも非があります。
労働者の側としては、引き継ぎはできる限り行いましょう。ただし、有給休暇の取得は、労働者の権利です。退職日から逆算して有給休暇を消化して、残りの勤務日の範囲で引き継ぎを行えばよいでしょう。
ちなみに、有給休暇の買い取りは禁止されていますが、退職時に残っている有給休暇分を会社が買い取ることまでは違法ではありません。もしも会社が引き継ぎをどうしても行ってほしいのであれば、有給休暇の残り日数分を支払うという提案をしてくる可能性があります。その提案に乗るかどうかは、労働者しだいです。
有給休暇を退職前に全部消化することは、常識外れではありません。むしろ、労働者の権利を堂々と使い、また次の人がそうなったとき、嫌な思いをさせないための行動です。
それでも、「有給休暇を全部消化させられない」、「引き継ぎもせずに休むなんて常識外れだ」、「そんな無責任なことをしたら、次の会社でもうまくいかなかいぞ」などと脅してくるようであれば、労働者みんなで集まって抵抗するための組織があります。それが労働組合です。
労働組合は、町内会のようなものですが、会社と対等に交渉する権利があります。そういう無茶苦茶な会社に対しては、みんなで抵抗しましょう。
レインボーユニオンは、新潟を中心に活動する地域労働組合です。会社ごとに組織されていないので、どの会社に勤めていても、あるいは求職中でも、学生でも加入することができます。
退職前に有給休暇を消化することは常識外れなことですか
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