身に覚えがないのにパワハラの加害者にされた

労働相談の中で一番多いのが、ハラスメントです。

パワーハラスメントは、職場の中の人間関係の優越性をもとに行われます。ですから、いつも上司が部下をいじめるという構図ばかりではありません。

あなたもパワハラの加害者となる立場に立つことがあります。

そんな中で、ある人があなたからパワハラを受けたと訴えたとき、あなたはどうしたらいいでしょうか。

まず、一対一で対応することは避けた方がいいでしょう。感情的になってしまいかねません。必ず、会社側に対応をお願いして、複数人に応対するようにしてください。

また、声を荒らげたことがなかったか、いじめるようなことはなかったか、振り返ってみてください。また、何となく避けていることはないでしょうか。相手の主張を受け止める余裕を持ちましょう。

ところで、パワハラされたというのは、いったいいつの話でしょうか。どんなことをされたというのでしょうか。単にパワハラされたという感想でなく、どのようにしてパワハラされたと言っているのか事実をはっきりさせてください。それに対して、当時の記録を見返すなり、同席していたはずの人を探すなりして、思い出してみましょう。

会社から事情を聞かれるはずが、これには積極的に応じましょう。答える際にも、感じ方ではなく事実を答えてください。

その後のことも重要です。

訴えてきた人との人間関係ですが、スムーズになるように努めましょう。業務上必要な指導は萎縮せずに、欠かさず行います。間違っても仕返しをしてはなりません。

会社組織の中では、それぞれの職務をまっとうしなければなりません。そのためには、きつく指導するときもでてくるはずですが、あくまでも個人が尊重され、その人の能力が十分に発揮される条件の成り立つ必要があります。

なお、パワハラと騒ぎ、でっち上げた人に対しては、法的には名誉棄損などで訴えることも可能です。しかし、そういうことにならないように冷静な判断と行動をしてください。

会社側がきちんと対応しない場合には、労働組合としてパワハラ対応の仕組みについて交渉しましょう。労働組合は誰でも作ることができますし、レインボーユニオンのような個人加盟の労働組合に加入することもできます。

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にいがた青年ユニオンとレインボーユニオン

2008年に誕生した労働組合。労働条件だけでなく、暮らしや健康問題にも強い関心を持つ。どこに住んでいても、どのような働き方でも加入できることから、2020年に「レインボーユニオン」に改名。にいがた青年ユニオンは、レインボーユニオンの新潟県支部になる。

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