月給制で働いている人ほど、最低賃金を実感してもらえません。
なぜなら、最低賃金は時給で書かれていて、月給制の人は時給に直す計算方法を教えてもらっていないからです。
まるで、1リットルは何ミリリットルで、何ccなのかみたいな感じです。
たとえばこんな仕事があったら
たとえばこんな仕事をしていたら、まず時間給はいくらになるでしょう。
- 基本給 15万円
- 固定残業代 10万円
合計 25万円です。固定残業代は、ここでは詳細を省きますが、固定残業代としての性格を有しているとします。
毎月25万円もらっているのだから。
大概の人は、ここで思考停止します。ですが、ここで止まってはいけません!
固定残業代は、あくまでも残業代です。これは時間単価の計算から除外されます。そうなると、あなたの賃金は「月額15万円」ということになります。
さて、あなたは月に何時間働いているでしょうか。28日の月があったり、29日の月もたまにあったり、30日、31日の日もあり、なおかつ祝日とか訳がわからないと思いますが、毎月同じだけの賃金を受け取っているのなら、それは年間休日数から計算しましょう。
たとえば年間休日数が108日だとすれば、365日-108日=257日が勤務している日だとわかりますね。
257日で1日8時間働いていれば、257×8=2056時間です。
働き過ぎですね。
2056時間を12ヶ月で均等にならしましょう。
2056÷12=171.3時間。これが1ヶ月の平均的な労働時間です。
15万円を171.3時間で稼ぎ出したので、時間単価が計算できます。
15万円÷171.3時間=875.6円
安いですねー。
そもそも残業代を含むことがヘン
そもそも固定残業代が10万円もあって、毎月働いても働かなくても同じ残業代をもらっていること自体がおかしなことだと気がつきましょう。
時間単価は1円未満を切り上げて876円のときに、どれだけの残業時間を想定しているでしょうか。
残業割増は25%だとしましょう。
時間外割増なら、876円×1.25=1095円を1時間あたり支払ってもらう必要があります。深夜割増は別です。
休日にも働かないと想定すると、10万円÷1095円=91.3時間の時間外割増になります。
これは過労死するレベルです。
これだけ長時間の残業代を前払いしている使用者は、感覚が麻痺するに違いありません。そういう点でも、時間単価を計算する価値はあります。
最低賃金より低いときもある
実際、パートやアルバイトよりも低い時給で働かされていても気がつかない正社員もいます。自分の給料明細を見て、ちゃんと確認しましょう。少なくても、最低賃金より高いか低いかは要チェックです。
最低賃金額に満たない金額は、もちろん違法です。労働基準監督署に申告すると同時に、きちんと使用者に請求しましょう。
月給制のあなたは最低賃金以下で働いていませんか?
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