最低賃金より低くなったらどうしたらいいですか

最低賃金が上がることによって影響を受ける労働者が増えています。

今年度の引き上げ額は、目安額が50円ですから、いまは最低賃金より高くても、50円引き上がると追い越されるというケースは大いに考えられます。

そのとき、自分の賃金はどう計算されるのでしょうか。

「最低賃金より低い募集に応募してしまったら」でも書きましたが、最低賃金より低い賃金で働かされると、それは最低賃金法に違反することになります。

「いままでその金額で契約していたのだから」と正面から主張する事業主は少なくなりましたが、知らんぷりをする人なら、まだまだいます。

こちらとしても、きちんとした知識を持っておきましょう。

まず、最低賃金の改定される日を調べましょう。都道府県ごとに労働局という国の機関があります。そのホームページには、最低賃金がいつからいくらになるのか必ず書いてあります。

その日以降に働いた分は、新しい最低賃金額で計算します。給与の締め日や支払日のまたぐことがあるかもしれませんが、あくまでも改定日で計算します。

給料明細とタイムカードを見比べて、新しい最低賃金額が反映されているか計算します。改定日前日までは契約している時給として何時間でいくら、改定日以降は新しい最低賃金額として何時間でいくら、そして足し算します。

不足していたら、いきなり労基署に走るのではなく、会社の経理を行っている人に問い合わせてみましょう。もしかしたら計算ミスがあるかもしれません。

そのうえで、新しい最低賃金を無視するようだったら、給料明細とタイムカードの写しを持って労働基準監督署に申告します。

最低賃金は、健康で文化的な最低限度の生活を保障するためのものです。それ以下の生活で苦しめられることを許してはなりません。あなたが苦しむとき、同じように苦しむ人はたくさんいるのです。

もし、一人で行動することに不安があるようであれば、私たちにご相談ください。