ハラスメントを受けて精神的に辛くなったら必ず病院へ行こう

職場で、パワハラやセクハラを受けると、仕事に行きたくなくなるのも当然として、眠れない、食事を取りたくない、ネガティブ思考になるなど、症状として出てきます。

まず、病院に行ってもらいたいという理由は、ここにあります。

医師の診断は証拠のひとつ

医師の診断は、あなたの身体的状況について記録してくれる証拠の一つです。ただし、原因までは特定しません。医師は、その現場を見ないからです。

それでも、あなたの身体的症状が、その日以後、その状況にあるという証拠を残すことになります。

証拠がなければ、このあと何をするにも障壁になります。

精神科や心療内科へ

精神的なことが原因なので、精神科や心療内科などを受診しましょう。医師は、あなたの身体的症状について聞き取りをして、その症状を和らげるような処方をしてくれます。

なお、あなたの心のわだかまりを解く仕事は、カウンセラーで別の人になります。

なお、長期になると、治療費がかさんできます。その場合は、自立支援医療(精神通院)の制度を利用してください。窓口での一部負担金を軽減することができます。

ハラスメントは労働災害のひとつ

身体がついていかないときに、何かをしましょうとは言いません。まず、体調を整えることを優先しましょう。

もし、身体が少し動くようであれば、ちょっと考えましょう。ネガティブな思考だけに支配されているなら、そのときは考えないでください。冷静に考えられるようになったら考え始めましょう。

仕事でハラスメントを受けて、体調が悪くなったのですから、本来、この精神疾患は労働災害です。

先に、病院に行ってもらったとおり、自己治療では、これがわからないわけです。本来、病院窓口で「労災です」と言って、治療費を全額立て替えておいておきたいところですが、そうそう簡単な金額ではありません。

もし、仕事を休まなければならないのであれば、収入も途絶えてしまいます。会社の健康保険に入っていれば、傷病手当金の手続きをして、労働災害に切り替えるという方法も使われます。労働基準監督署の担当者によって、ちょっと説明が変わったりしますが、いろいろな方法があるということだけ紹介しておきましょう。

職場環境を整えるのは会社の責任

ハラスメントを受けていた過去に戻りましょう。

ところで、あなたはそのときどうしましたか。

突然のときはびっくりするでしょう。何もできないかもしれません。そして、その記憶は、自分を否定的にします。これがネガティブな思考の始まりです。

でも、いまなら違います。ちょっと離れて冷静になると、論理的に考えることができます。

そのハラスメントには、業務上の必要性を相当超えていて、合理性がないでしょうか。いつ、誰から何をされたのか、思い出してみてください。そして、思い出したものはすぐに文字にしてください。記録をきちんと取るようにしましょう。

そのような、いじめのような行為を会社は放置してはなりません。労働者が十分に能力を発揮するには、そのための環境を整えることが会社側の責任だからです。

ハラスメントをしてきた本人、ハラスメントを放置した会社に対して何を求めていくかは、今後ゆっくり考えてみましょう。おそらく今は「謝ってほしい」という怒りしか出てこないだろうと思います。

相談をしよう

一人であれこれ考えていても、客観的ではないかもしれませんし、もっといい方法があるかもしれません。地域にある労働組合や弁護士に相談してみましょう。

にいがた青年ユニオンもそうした地域にある労働組合の一つです。組合員の中にも、こうしたハラスメントを受けた人もいます。場所は違っても、やはりハラスメントは発生します。

ハラスメントは、あなたの問題ではありません。あなただけの問題でもありません。人権を軽視する会社や社会全部の問題です。まずは、いま私たちができるところからちょっとずつ改革していきましょう。

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にいがた青年ユニオンとレインボーユニオン

2008年に誕生した労働組合。労働条件だけでなく、暮らしや健康問題にも強い関心を持つ。どこに住んでいても、どのような働き方でも加入できることから、2020年に「レインボーユニオン」に改名。にいがた青年ユニオンは、レインボーユニオンの新潟県支部になる。

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