ときおりですが「日本の労働組合は機能していない」という声を聞きます。それについてちょっと見ておきましょう。
企業の枠を超えて産業別の妥結権がない
春闘などのように、労働組合が時期をそろえて賃金交渉を行うことがあります。しかし、日本の労働組合にとって、同じ産業の労働組合は仲間ではありますが、別の使用者と交渉しています。ここが弱点となります。
たとえば、経営危機となる会社の労働組合は、その春闘から離脱することがあります。
産業別に労働組合が構成されているとしても、それに対応する使用者団体がありません。本来、産業別労働組合と産業別使用者団体が、会社の枠を超えて労使交渉を行うことによって、はじめて賃金下落に歯止めがかかります。
また、地域ごとの労働組合もあります。こうした労働組合も当然、地域頃の使用者団体と交渉すべきです。その地域ごとにどれぐらいの賃金が下限なのか決めることができるなら、賃金の下落に歯止めをかけられることができます。
いまの日本に不足しているのは、産業や地域に個々の使用者を超えた使用者団体があって、賃金の規制をかけられないところに問題があります。
御用組合は労働者を教育しない
そうした中で、企業べったりの御用組合が産まれてきます。自分の会社のことだけ考えて、自分の立身出世と引き替えになる人が役員をするような労働組合のようなおかしな組織です。
御用組合の特徴はいろいろありますが、一番顕著なのは、労働者を積極的に活動する組合員へと教育しないことです。
ニュースやアンケートは回しますが、その結果を基に学習するとかは行いません。組合員には、できるだけ組合員であるという学習を行わないようにして、なにか会社側と労働条件の変更が生じるときには、組合員の話し合いを抜きにして労働組合の役員が交渉を引き受けて結論だけ押しつけてきます。
労働組合にとって大切なことは、労働組合員が民主主義的に運営しているかどうかです。でも、御用組合は、独裁主義的に運営されます。
ローカルユニオンに加入する方法もある
御用組合に加入していたとしても、地域にある労働組合(ローカルユニオン)に加入する方法があります。ユニオンショップ協約があっても、ローカルユニオンの組合員であれば解雇されません。
にいがた青年ユニオンは、そのようなローカルユニオンの一つです。もちろん、あなたも加入できます。
たとえば、取り組みとして、最低賃金の引き上げなどに力を入れていますが、労働者全体の賃金の下落を止めるために活動しています。そうすることが、労働者全体の幸福に繋がり、まわりまわって、地域経済にも好影響を与えます。
ぜひあなたも労働運動に参加してみてください。
日本の労働組合は機能しない?御用組合のマイナス面
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