労働基準監督署っが賃金不払いとして認めて指導しても、お金を労働者に払わない事業主というものがいます。
まさかと思うかもしれませんが、いるんです。捕まってもいいから払いたくないという強欲なやつです。
裁判について身近になろう
賃金不払いなのに労働基準監督署から指導されても払わない。刑事罰を受けても払わない。こういう事業主に対しては、裁判を起こす方法しかありません。なぜなら、相手が泥棒であろうとも、相手の財産を勝手に奪うことができないからです。
そこで、裁判という方法がどうしても必要になります。
労働組合で取り組んでいても、やはり訴訟と同時並行で進めるこということがあります。
ただ、日本では、まだまだ裁判に対してハードルが高めです。知らないからと費用が心配だからです。こうした点を突いて、特殊詐欺も横行するので、裁判の仕組みを理解しておきましょう。
まず弁護士
あなたは、法律の専門家ではないはず。一人で全部調べて、資料を作ってという方法がないわけではありませんが、スムーズに事を進めるには、弁護士に相談しましょう。
誰に相談していいかわからない。
お金が気になる。
そんな場合は、「法テラス」に連絡しましょう。身近な弁護士を紹介してもらえます。くれぐれも、遠方でテレビCMを流すような弁護士事務所は止めておいた方がいいと思います。その広告費用を負担させられるのは、あなただからです。
訴訟にかかる費用の種類
お金がないから裁判はちょっと、というのであれば、先ほどの法テラスが民事法律扶助を運用しています。あくまでも立て替えですので、あとで返済は必要ですが、弁護士と相談して、この制度を利用しても大丈夫だろうという見通しが立つなら、利用してください。
訴訟を始めるときには、本人訴訟でない限り、まず弁護士を代理人とする契約を結ぶと思います。この時点で、簡単に言えば、弁護士へのファイティングマネーを払う必要があります。弁護士によって少し違うかもしれませんが、地元の弁護士に依頼すれば、ほぼ同じような金額でしょう。
なお、もちろん勝った場合は、弁護士に成功報酬を払う必要があります。事前に率直に話をしておくといいと思います。これも弁護士や案件によって金額は異なります。
ただ、安かろう悪かろうということもあるので、値切るのはおすすめしません。あなたの賃金が値切られたら嫌だなと思うでしょう。お互い様です。
本人訴訟というのは、代理人を立てない方法ですが、弁護士を立てたらマイナスになるぐらいの少額の訴訟については、簡易裁判所で受け付けてくれますので、ケースによってはそちらの利用を考えましょう。簡易裁判所へ足を運べば、どう手続きをしなければいけないか、丁寧に教えてくれます。
訴訟を起こすには、裁判所に手数料や郵送料を納めなければなりません。相手方に何をどれだけ求めるかによって金額が異なります。弁護士から金額を指定されるはずなので、これも不安なら先に聞いておきましょう。当然ですが、先払いですし、求める金額が増えれば増えるほど、手数料が増えます。
司法を身近にしよう
裁判員制度がはじまってしばらく経ちますが、司法が身近になったとは思えません。裁判員制度は、特定の刑事裁判に適用されて、国民の関心の高い政治犯には適用されません。
私たちは主権者なのに、いまだに国権のひとつ、司法から遠いままです。
労働関係なら、労働審判のような、やや身近な方法も作られていますが、それでもまだまだ労働者にとって、司法は遠い存在です。
使用者からいじめられ、不当に解雇されたりしても、泣き寝入りする人が絶えないのは、ひとつは司法のハードルが高いからです。これを機に、司法がどんな姿をしているのか、見てみてください。
裁判ってどれぐらいお金かかるんだろう
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