厚生労働省は、「生活保護を申請したい方へ」をホームページに掲載しました。
ページの先頭には、「生活保護の申請は国民の権利です。生活保護を必要とする可能性はどなたにもあるものですので、ためらわずにご相談ください。」と書かれています。
水際作戦は許されない
生活保護バッシングによって、生活保護の利用をためらわれる雰囲気が作られてきました。その上、福祉事務所によっては、申請させない「水際作戦」を行っていました。
今回の厚労省の取り組みは、ニュースにもなりました。
コロナ禍で迎える初めての年末年始に生活困窮者の増加が心配されるなか、厚生労働省が生活保護の積極的な利用を促す異例の呼びかけを始めた。「生活保護の申請は国民の権利です」「ためらわずにご相談ください」といったメッセージをウェブサイトに掲載し、申請を促している。民間の支援団体もこれに呼応して、SNSで一斉に利用を促すメッセージを投稿する試みを25日夜に行った。
朝日新聞「生活保護は国民の権利です」 厚労省が申請呼びかけ 2020年12月25日
ホームページでは、「扶養義務者の扶養は保護に優先しますが、例えば、同居していない親族に相談してからでないと申請できない、ということはありません。」と書かれています。生活保護の相談段階で、「親類に扶養照会を行う」と言って、諦めさせる水際作戦をさせないものになっています。
申請書が手軽に作れるサイト「フミダン」
しかし、厚労省がそのような姿勢を見せても、福祉事務所の最前線では、これまでの経緯があったため、まだまだ改善されていないところもあります。生活保護の窓口に行っても、申請書が窓口においておらず、手軽に手に取れないところもあります。
しかし、申請書は、特にこれといった様式である必要はありません。必要事項さえ書いてあれば申請は可能です。
そこで、ホームページに必要事項を入力していくと、申請書を作ることができるサイト「フミダン」が登場しました。東京都内で生活困窮者の支援活動を行っているつくろい東京ファンドが作成したものです。
厚労省のホームページには、「必要な書類が揃っていなくても申請は出来ます。」と書かれているとおり、まず申請書だけ提出して、その後に、銀行の預金通帳などの必要な書類をそろえていけば問題はありません。
申請をためらわせる水際作戦は、健康で文化的な最低限度の生活を保証しないもので、場合によっては、人のいのちに関わります。
困っている人がいたら、周囲の人が勧めてあげるのも効果的です。
生活保護申請書が作成できるサイト「フミダン」
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