レインボーユニオンが参加する最低賃金大幅引き上げキャンペーンが3月18日、物価高騰を上回る最低賃金の引き上げと、低賃金労働者の意見が反映される最低賃金審議会の運営について厚生労働省と交渉を行ないました。
中央審議会は三者が揃っている場面について傍聴者に公開する方針を出しましたが、地方審議会は、それにならわないところも多くあります。このことについて、厚生労働省は地方のことは地方で決めてもらうという姿勢で、透明性も納得感も高めていません。
一方で、新潟労働局は、8月に終わった会議の議事録を翌年3月末に文字起こしが終わり、4月になってから審議委員がチェックして、その後に公開する予定と回答したことを紹介したところ、議事録は速やかに作成するよう指導すると答えました。
また、二者協議について「会として行うならば、記録はすべき」との見解を示しました。実際には二者協議の記録を作成しない地方審議会が多いと思われ、今後調査を進める予定です。
交渉後、院内集会を開き、大椿ゆうこ議員(社民)、阿部知子議員(立民)、山添拓議員(共産)、大石あきこ(れいわ)の各国会議員、末松義規議員秘書が参加して、連帯挨拶を受けました。また、実質賃金が低下する中で苦闘する現場労働者の実態が全労協渡邉議長、郵政ユニオン、生協労連、下町ユニオン、全国一般三多摩労組、目黒区労協、わたらせユニオン、官製ワーキングプア研究会から報告されました。
集会のまとめとして、事務局の河添誠さんは、「非正規労働者の大半は労組と無縁。春闘期に非正規労働者が話題にならない。だからこそ、最低賃金問題を正面に掲げる」と訴えました。
その後、大椿事務所を通じて一部の回答が来ました。
レインボーユニオンから「地方最低賃金審議会の公開や議事録の作成公開について、令和2年3月25日付副主任賃金指導官事務連絡『地方最低賃金審議会の公開について』の指示内容が徹底されていない」との質問に対して、
(ご回答) 令和6年3月26日に各都道府県労働局の賃金課室長を対象とした全国会議の場におきまして、令和2年3月25日付副主任賃金指導官事務連絡「地方最低賃金審議会の公開について」の内容について、徹底を行うよう改めて、指示を行いました。 今後におきましても、事務連絡に記載されている事項につきまして徹底をしてまいります。
とのことでした。 都道府県労働局ごとに議事録の公開時期がどうなっているかのデータをもとにした私たちの主張に対して、厚労省は動かざるを得なくなっています。 2024年度に改善されているか注視していきます。