過労死認定されても失われた命は回復しない

セブン-イレブンの店長が過労死と認定された件が、ニュースになっています。

人手不足もあって「働き方改革」が少し進んだように見えますが、そうではありません。6ヶ月間で1日しか休みのない状態だったとのことですが、こういうニュースを聞いたとき、「だったら辞めたらいいのに」という感想を持つ方もいるでしょう。

たしかに、それができたら簡単です。

その地位を失って、すぐに今よりもいい労働条件の仕事があって、これから去ろうとしている職場で働く労働者仲間が劣悪な環境とたたかえるようにしてあげられるのなら、すぐに辞められたはずです。

そういう条件がないこともあるということは理解してください。

しかし、こうした長時間労働による過労死は、なくさなければなりません。

未払いの残業代はいくらでも取り返せますが、失われた命や健康は回復しません。

対策として考えられることは、劣悪な職場から逃げてもいいという条件をつくること。具体的に言えば、失業時の保障は十分にすべきです。やむを得ない事情による失業のときは、収入を十分に確保して、かつ、転職ができるように教育訓練を拡充する必要があるでしょう。特に、年令を重ねてくればくるほど、転職にかかるリスクは増えていきます。

また、長時間労働のはびこる職場を改善するためには、労基署による指導も大事ですが、労働組合を結成して、自らの手で解決することが最も効果的です。労基署の指導は1回で終わりますが、労働組合は恒常的にチェックするからです。

繰り返しますが、命が失われてしまえば回復しません。その前に、ぜひ相談してください。周囲の方が気がついたら、本人がどう言おうと、まず相談してください。

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2008年に誕生した労働組合。労働条件だけでなく、暮らしや健康問題にも強い関心を持つ。どこに住んでいても、どのような働き方でも加入できることから、2020年に「レインボーユニオン」に改名。にいがた青年ユニオンは、レインボーユニオンの新潟県支部になる。

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