仕事と収入を失い、新潟市外から知り合いのつてをたどって新潟市で住まいを確保、生活保護を受給しようと申請に訪れた際、住民票を持ってくるよう元の自治体に戻させたあげく、卒業証書を持ってくるよう求めたことから、にいがた青年ユニオンは、このことについて3月4日、新潟市に対して公開質問状を出しました。
「見捨てられた気分」
全国的にも失業者が増える中、新潟市外で労働時間が減ったため、休業の収入分しか入らないようになって失業。知り合いのつてをたどって、新潟市内に住まいを確保したものの、お金がないので、新潟市西区役所に生活保護申請に行きました。
知人と共に役所に着いたのは9時。窓口で対応した人は、「住民票がない。元の自治体から住民票を持ってくるように」と言いました。そのため、知人と当事者は、元の自治体まで戻り、転居届を提出。 再度、戻って、生活保護の申請をしました。
そこから事情を聞かれましたが、その時間は約3時間。しかも、その際、卒業証書を持ってくるように言いました。
当事者は、「生活保護の申請に行って、生活を立て直したいと思っていたのに、窓口に行ったら見捨てられた気分だった」と語っています。持病もあり、その間、病院にも行けませんでした。
住民票は不要
生活保護は、現在いるところで申請します。そうでないと、ホームレス状態の人は申請できませんし、今回のケースのように、もしお金がなくて戻れなかったら、保護申請できないためです。
生活保護の申請は現在地にいる人が行うのであって、住民票の紙切れが行うわけではありません。
相談時間が長すぎる
申請の前に、一般的な聞き取りが行われることはありえます。
しかし、今回は収入がなく、住むところを失うことから、知人の力を借りて新潟市内に来ている以上に、聞くことはないはずです。3時間もかかる話ではありません。
卒業証書は何のためか
みなさんも、卒業証書を見せろと言われたら、どこにしまったかすぐにでない人もいるでしょう。生活保護の申請と卒業証書は何の関係があるのでしょうか。
なお、この件は個人情報の取り扱いについて条例違反が疑われるため、警察署にも相談しました。
1ヶ月も待っていられない
生活保護を開始するかどうか決めるのは、申請から14日以内です。ただし、調査に時間がかかるケースなど特別なケースでは、30日以内となります。
「決定まで3週間ほどかかる」と説明していますが、それは例外的期間のはず。
それに、その間、どうやって暮らせというのでしょうか。
決定まで2週間に短縮
この後、新聞社が取材。新潟市に問い合わせたところ、申請から決定まで14日以内に行うようにすると回答しました。
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