長時間働いたかどうかを争うときに、スマートフォンを利用した方法が使われるようになるかもしれません。
食品工場で働いていて病死した男性(54)をめぐり、タイムカードに加え、スマートフォンの地図アプリの移動履歴を参考に残業時間を計算し、労災が認定されていたことがわかった。代理人の大久保修一弁護士は「アプリの記録をもとにした認定はまだ少ないが、有益な資料となることが確認できた」と話す。
タイムカードを正確に記録させる
長時間の残業をさせられていたら、まず、正しい残業時間を記録させることです。労働時間の記録は会社の義務です。サービス残業は論外ですが、三六協定を超える時間外労働をさせないことが大切です。
ときおり、タイムカードを切ったあとで働くようなケースが見受けられますが、ぜったいにやめましょう。
お金の問題ではありません。そういうときは、すぐに相談してください。
相談先は、近くの労働基準監督署か労働組合です。
労働組合は地域で活動しているものがあります。レインボーユニオンは新潟を中心に活動していますが、全国どこでもそのような労働組合があります。検索して探してみてください。
労働時間のメモを取る
会社がタイムカードの時刻をきちんと記録しないときは、自分でメモしてもよいでしょう。日記帳のようなものにボールペンで始業時刻と終業時刻、休憩時間を記録します。
記録しようと思ったものでない記録のほうが役に立つ
ただし、こうした記録は、記録のためにしようと思ってメモしたものです。それよりは、記録しようと思っておらずに記録されたもののほうが信憑性が高くなるのは考えてみればわかるでしょう。
作成したファイルの更新日時や家族との通話履歴など、意外とあるものです。今回のグーグルマップの履歴もその一つです。
過労死する前に対処を
ただし、いちばん大事なことは、過労で倒れたりしないことです。
サービス残業のお金は、後でなんとかなります。ですが、いのちや健康を失うと、取り返しが付きません。
今回の事件で亡くなられた男性は、54歳だったと言います。まだまだこれからの人生があったに違いありません。グーグルマップの記録を元に労災認定され、会社の責任も明らかにされるでしょうが、失われたいのちは戻ってきません。
悲しむ人が増える前に、ぜひ行動してください。他人事だと思わないでください。
労働組合は、あなたが加入して、あなたが解決していく自主的な組織です。お住いの地域にかならずあるので、検索してください。
労災認定にグーグルマップ履歴を利用したケースは他人事じゃない
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