新型コロナの蔓延が続いています。新型コロナの関連で失業した人は、把握されているだけでも全国で7万人を超えました。
失業したり、労働時間が短くなれば、当然、生活が苦しくなります。さらに、いろいろな不幸な出来事が重なることもあります。そうしたときに、最後のセーフティーネットである生活保護制度を利用することもあるでしょう。
生活保護制度を正しく理解しよう
生活保護と聞いたとき、どんなことを思い浮かべるでしょうか。生活保護バッシングのせいで、惨めな生活を送らなければならないと多くの人は思っています。しかし、生活保護の制度は、そうではありません。
資産や能力等すべてを活用してもなお生活に困窮する方に対し、困窮の程度に応じて必要な保護を行い、健康で文化的な最低限度の生活を保障し、その自立を助長する制度です。
厚生労働省 生活保護
憲法25条の生存権の考え方で、健康で文化的な最低限度の生活を保証します。健康で文化的という水準は、時代によって変わるかもしれませんが、歴史を逆行させるべきものではありません。
親戚に頼るものではない
生活が苦しかったら、親戚に頼れという人がいます。しかし、いまの状況を考えれば、親戚だって生活は苦しくなっているはずです。そうそう余裕のある人はいません。
生活保護を利用するためには、次のことが「要件」です。
保護は、生活に困窮する者が、その利用し得る資産、能力その他あらゆるものを、その最低限度の生活の維持のために活用することを要件として行われる。
生活保護法4条1項
ここには、親戚に頼ることとは書かれていません。別の項で親戚の扶助は「優先」するとあります。親戚が援助してくれるなら、援助してもらえばいいという程度です。
水際作戦の一つとして、申請時に「親戚に対して、援助してもらえるかどうか連絡をする」(扶養照会)をことさらに強調するものがあります。親戚に知られたくないという気持ちを利用して、申請させない手段です。
そうした場合には、先に連絡できるところには連絡をして、援助できないようであればそう回答してもらえばいいと伝えるとか、DVなどで連絡をつけない方が望ましい場合には、そのように言って、扶養照会させないようにしましょう。
担当はともに歩む姿勢を持つべき
生活保護を利用するようになると、役所の担当者が決まり、しばしば訪問してくるようになります。
中には、高圧的な姿勢をもつ担当者がいます。
上から目線で言われます。部屋の中のものを物色されます。すごく惨めな気分になって、もう会いたくありません。
担当者がこのような姿勢では、信頼関係を損ね、よい結果は生まれません。
確かに、生活保護の利用者数に対して標準的に配置されるべき担当者の人数が満たされていないことがあります。これは、公務員バッシング、人件費削減のなれの果てです。
しかし、担当者が威圧的な態度をとっていいという話にはなりません。
レインボーユニオンは、労働組合ですが、生活の苦しい労働者が自主的に集まっています。生活保護を利用する組合員もいます。生活保護制度の運用が悪いケースでは、仲間どうしで支援をしています。
もし、生活保護の件で困っていることがあれば、ご連絡ください。私たちと一緒に解決し、また、同じような立場の人たちと一緒に解決できるようにとりくみませんか。
生活保護制度を正しく理解しよう
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